宇佐神宮に世襲騒動、宮司就任めぐり提訴

宇佐神宮世襲騒動、宮司就任めぐり提訴
MSN産経ニュース(宗教)2010.3.24

宇佐神宮=2月、大分県宇佐市 全国4万余りの八幡宮の総本社、宇佐神宮大分県宇佐市)の世襲家で権宮司の到津克子さん(41)が「今の宮司の就任手続きは無効だ」として、宮司である穴井伸久さん(61)の地位不存在確認を求める訴訟を大分地裁中津支部に起こしたことが24日、分かった。

 訴状によると、前宮司が病気で退職願を出した平成20年7月、氏子らでつくる責任役員会は到津さんを後任として、神社本庁(東京)に具申。しかし本庁は「経験不足」として到津さんの宮司就任を認めず、21年2月、世襲家ではない大分県神社長の穴井さんを宮司に任命した。

 到津さん側は「戦後は宇佐神宮宮司は、到津家が世襲してきた」として世襲の正当性を主張。「神社本庁が一方的に宮司を選任するのは、神社の自主性に反する」としている。

 宇佐神宮宮司の座をめぐっては、穴井氏の就任後、到津家と一部の氏子らが「神社本庁による乗っ取りだ」と反発し、本庁に離脱届を出す騒動もあった。