女性キリスト教信者急増 中国農村部

女性キリスト教信者急増 中国農村部
読売新聞 2010/01/08
http://www.yomiuri.co.jp/
中国農村部で夫や子どもの出稼ぎで家に残され、畑仕事や老人介護など過重な負担に苦しむ女性「留守婦女」の存在が社会問題となっている。中国で最多の出稼ぎ労働者を送り出している河南省では、精神的なよりどころを求め女性のキリスト教信者が急増していた。
 同省のキリスト教信者は10年間で3倍に増え、全国一の240万人に達する。大王では人口6万5000人のうち信者は3000人、多くは留守婦女たちだ。
 中国でキリスト教は、文化大革命で否定された信仰の空白を埋めるように広まった。劉仲宇・華東師範大(上海)宗教文化研究センター主任は「近年、家に残された女性が精神的な支えを求めて入信する例が目立つ」と指摘する。
 2009年3月開催の全国人民代表大会でも議題に上り、「法律援助や心理相談などのサービスを施す必要がある」との建議が出されたが、キリスト教信者増加は、行政の立ち遅れを映し出している。